本物の木と枯れない緑−リビング展示会『THE MAISON』

6月に、ソウルのリビング展示会『THE MAISON(ザ・メゾン)』に行ってきました。

何度か足を運んでいる展示会ですが、THE MAISONの面白さは海外ブランドと韓国ブランドが並列に入り組んで並んでいること。今まであまり気にしたことがなかったのですが、看板のところに国旗のマークがあるので、「これはフランスだな」「これは韓国ブランドだ」と色々と見比べながら歩いてみました。

海外ブランドのみ、国旗マークがついていました。

新しいブランドや、個性的なデザインと出会えるTHE MAISON。今回もとても充実した展示でした。

目次

THE MAISONとは

THE MAISON(ザ・メゾン)』は、年1回開催されているプレミアムリビング展示会。12月に開催されている『HOME TABLE DECO FAIR(ホーム・テーブルデコフェア)』と同じ主催者の展示会になります。

主催者の1つはグローバル展示専門のRX K Fairs。パリのメゾン・エ・オブジェを主催しているRXと、韓国の展示主催者K Fairsの合弁会社です。
もう1つは月刊誌のCasa Living(カーサリビング)。2000年に創刊した、韓国のホームファニシングキュレーションマガジンです。

Casa Livingは、日本の雑誌に例えるならELLE DECOR(エルデコ)のような、トレンドを感じ取れるイメージ。韓国の本屋に売っているので、韓国に来た際にはぜひ手に取って見てみてください。

THE MAISON
会期:2026年6月25日(木)〜28日(日)
会場:COEX Hall C(三成/サムソン)
出展カテゴリ:家具、インテリア小物、ホームデコ、キッチン&テーブルウェア、ライフスタイルなど

今回のTHE MAISONは、「THE MAISON CURATED INDEX 2026」というリビングインデックスが発表され、5つのキーワードが提示されました。

ホスピタリティ・リビング:家が休息・ウェルネスの空間へ
マテリアル・エモーション:素材の質感と時間性が空間の価値を決める
アウトドア・コンティニュアム:室内と屋外の境界が溶けていく
コレクタブル・オブジェクツ:家具やオブジェが好みを表すコレクションになる
K-リビング・エステティクス:韓国的な美意識が世界の新しい言語になる

それぞれのブースで、ホテルのような空間であったり、室内から繋がったアウトドアリビングを提案していたりと、このキーワードをイメージした展示がされていました。その中でも、気になったブランドをピックアップします。

白の重ね方が、真似したくなる。PARNELL HOME

会場に入って最初に目に入ったのが『PARNELL HOME(パーネルホーム)』。

置いてある家具はほぼ白系なのですが、その素材の重ね方が、奥行きが感じられてとても素敵でした。この編み込まれた椅子もアクセントになってとってもかわいい。

このベッドの白の重ね方も、実際にそのまま真似したくなるスタイリング。

今年のコレクションは、冷たく重厚なトラバーチンの石材と、雲のように柔らかいファブリックを組み合わせたものだそうです。そして、ブランドが掲げているのは「日常のスイートルーム」。5コレクションは、それぞれホテルの違う空間を象徴しているそうです。

ホテルに入った瞬間って、整然としていて特別感を感じますが、これが家で実現できたら最高だろうな、と感じたブランドでした。

主役になれるサイドテーブル。studio Dibs

次に、韓国のブランドだったんだ!とハッとしたのが『studio Dibs(スタジオディブス)』。今までも何度か見たことはあったのですが、海外のブランドかな?と素通りしてしまっていたので、今回初めてじっくりチェックしました。

このサイドテーブルが象徴的。アンバー、アプリコット、オレンジエードなど。HPも見てみたら、それぞれのテーブルのコンセプトがとても良くて。左上のレッドトゥートーンのガラステーブルは「夕陽が沈む瞬間の、美しく広がる光を映し取ったテーブル」をイメージしているようです。本当に素敵。

黒く染めた木がかっこいい。RICHARM

真っ黒な木の直線的なデザインに惹かれて入ったのが『RICHARM(リチャム)』。全てが黒い木とグレーのファブリックで統一されているのが印象的でした。

展示されていたのが「STILLNESS (BLACK WOOD COLLECTION)」。韓国伝統の黒家具の美学と職人精神を、現代的に再解釈したブラックウッドシリーズだそうです。

この黒く塗った家具、天板に触れてみると、色は均一なのに木目の凸凹がしっかり残っているのが印象的。つられていたペンダントも、真っ黒にして色を消していることで、形が際立っていました。

日本で木の家具といえばナチュラルなカラーやウォールナットなどのイメージがあるので、こうしたリビングのメインの場所に真っ黒の家具があるというのが新鮮に感じました。

色から始まるブランド。GAMN

GAMN(カム)』のブースは、商品そのものよりも魅せ方に惹き込まれました。

この、ラダーラックにかけられた色別の布と、壁紙を背景にソファとコーディネートされた空間の色の組み合わせ方が洒落ていて、いつか真似したいな、とぐるぐる眺めていました。

GAMNが掲げているのは、「色と、異なる空間の話」。日常の「色」から始まり、「色」が材料と出会い、表現され、デザイン過程で発展し、空間と交わって広がる漸進的な過程を通じて「色」を多彩に経験する機会を提供しているそうです。

最近はミニマルなデザインが多く、カラーのない無彩色なインテリアが流行っていて、かっこいいけど物足りないインテリアが多いな、と感じてしまうことも多いので、インテリアに色を入れていく良さを改めて認識しました。カーテンやクッションなど、積極的に色を家に入れていきたいということを感じるブランドでした。

「大丈夫、絶対枯れません。」greemeet

担当者が日本に住んでいた方で、日本語で色々とお話しさせていただくことができたのがgreemeet(グリーミート)。

上に「大丈夫です、絶対死にません(枯れません)」と大きく書いてあるキャッチコピーが面白い。

日本にいるころから造花が好きで、いろんな展示会やイベントごとに造花を買いに浅草橋に行ったり、見つけては自宅用に買ったりしているので色々見てきたのですが、ここまでリアルな造花はなかなかないのでびっくりしました。

花と木を最もよく知る専門家が作ったというだけあって、枝や葉っぱのつき方なども本当にリアルでした。

また、そのまま飾れる鉢付きで販売されているのもポイントが高いなと。どの鉢を組み合わせるかに悩む必要もなくそのまま飾れるのが素敵で。色々話をさせていただいて、自宅用に1つ購入しました。

自宅に置いてみたけど、鉢付きなのがポイント高い!リボンついているのも可愛くてそのまま。

社長さんも気さくで素敵な方。日本に進出してくれたら嬉しいなぁ。

展示会場のメインに巨大な木!

THE MAISONは、毎年個性的な展示があって楽しみにしているのですが、今年は中央のメインのエリアに巨大な木が鎮座していました。

この、天井まで届きそうな枝に、足元には黒い石が積まれていて、苔とバークチップで地面まで作られていました。

わずか4日間の展示に本格的すぎるディスプレイ!!!
どこから持ってきたんだ……。

この一角は「STRATA(ストラタ)」という名前のようで、自然の層と時間が作りだした風景を、空間として読み直したプロジェクトのようです。STRATAは地層の意味なんですね。ブースの中で枯れない緑を扱っている一方、本物の木を展示会の中心に据えた対比が面白いなと思いながら回りました。

こうして色々と見てきましたが、どのブランドも素材の活かし方がとても印象的でした。黒に染まった木目や夕陽を写したガラステーブル、石と布の重なりなど。リアルすぎるフェイクグリーンなどもあり、様々な魅力が満載。

日本で言われている韓国インテリアは白・ベージュ・ナチュラルの一人暮らしというイメージがありますが、それだけで捉えたらもったいない!と思います。

今後の様々な展示もこうした展示会のキーワードやコンセプトに着目しながら回っていきたいと思います。

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